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日商簿記検定に合格すれば就職活動で有利かという話

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就職に関するネット上でありがちな質問に「日商簿記検定2級もしくは3級に合格したら、就職活動に有利ですか?」というものがある。この質問に対する答えについて、カテゴリー別にわけて考えた。

日商簿記検定3級合格者の方(転職)

残念ながら、日商簿記検定3級では希望した就職先へのアピールには乏しい。なぜなら、日商簿記検定3級は会計分野の普通自動車免許のようなものだからだ。また、勉強時間も短い人では一週間程度で、知識が定着しているとはいえないレベルだ。
最悪の場合、人事担当者によっては3級程度しか持っていないという印象を与えてしまうかもしれない。面接では他の分野でアピールを行い、日商簿記検定3級の合格はスキルアップの意欲があるという程度にとどめ、是非、日商簿記検定2級を目指して欲しい。(実務では精算表を書くことすら皆無に等しい)

日商簿記検定2級合格者の方(転職)

ようやく、希望した就職先にアピールできる。しかし、過信は禁物だ。特に経理などの職種を希望するなら、実務経験無しではかなりアピール材料としては少し弱い。経理が実務で必要なスキルとしては、給与計算や諸経費の支払い、資金繰りの把握など、簿記検定にはでてこない知識も沢山ある。残念ながら、経理の実務経験あり+日商簿記検定3級保有者には、経理の実務経験なし+日商簿記検定2級保有では勝てないだろう。
だが、実務経験者には、今の就職先から転職しなくてはならない理由がある筈だ。それがコミュニケーション能力の欠如による職場でのトラブルなどであれば、付け入る隙はある。
資格取得による前向きさと前職での経験をアピールし、実務経験者に負けないという熱意を伝えよう。

新卒の方

新卒の方には、日商簿記検定の受験をお勧めしたい。なぜなら、日商簿記検定の合格を履歴書に書くことで、あなたが社会人として歩みたい方向性を人事担当者へ示すことができるからだ。
また、会計に携わらない職種というものはない。ビジネスマンである以上、売上と経費を把握し、利益がいくら残るのかを考えないということはありえないからだ。社会人の常識として、取得するべき資格なので、取っていて損はない。

じゃあ、日商簿記検定1級は?という方

日商簿記検定1級は結構難しい。税理士試験の簿記論、財務諸表論と張るレベルだし、おまけに工業簿記の分野もあるため、範囲は膨大だ。就職活動のための資格としては時間がかかり過ぎるのでお勧めはしない。ただ、合格すれば、結構尊敬されるので、学生時代や在職時なら、とっておいて損はない。就職活動時にも適職であれば、かなり有効な資格である。(取得には最低一年は覚悟しておいてほしい)

なぜ、日商簿記検定試験が就職活動で有利に働きにくいのか

 IT技術の進歩

昔であれば、帳簿の縦計と横計を正確に合わせること自体が仕事として成り立っていた。だが、現代社会において帳簿の縦計と横計を合わせることは、会計ソフトがやってくれる。伝票もIT技術の進歩で必要としなくなってきている。正確さを要する仕事は今後ますます機械化していく。したがって、筆記試験の簿記検定に対する評価も下がり、就職活動でのアピール材料となりにくくなった。

資格崇拝者の増加(そもそもそんなに有利に働かない)

就職活動において、資格を取ることの価値は思っているほど高くはない。資格はあくまで、最低限の知識が身に付いているかということを証明するもので、合格者の人格やスキルを保証するものではない。一発逆転のために資格を取得すると、いざ就職活動で資格をアピールしたときにがっかりしてしまうかもしれない。

最後に

日商簿記検定合格によって、営業や販売職から経理への転身を図ろうとする方をよく見る。だが、経理の仕事で一番大切なのは横領などの不正を一切行わなそうだという人としての信頼感だと思う。
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